PWM実験

2013年12月29日 - 実験装置

2011年に行った、立命館大学システム環境工学科建山研究室との共同実験です。PWMとは、Pulse Width Modulationの略で、駆動パルスの長さを変えて、LEDの光強度をコントロールする方式です。

PWMのデュティ比 10%,20%,30%50%,100%の5水準で栽培実験開始です。デュティ比以外は、全く同じ条件にしています。7月25日に実験を開始して、30日後の8月25日には、結果が一目瞭然で分かるはずです。省エネ栽培に貢献できるような実験結果がでると面白いですよね。

DSC_0031

8月2日、8日目です。デュティ20%のプランターで徒長(光不足で、ひょろひょると伸びだす現象)が起こっているようです。もう少し様子を見守りたいと思います。

DSC_0125

 

立命館大学の学生さんの発明?です。4台のアイティプランターにUSBカメラが付いていて、自動的に撮影する仕掛けができました。HDDに画像を保存するだけでなく、Webにも転送します。ちょっと見栄えが、、、って気もしますが、先ずは機能的な部分から検証です。レタスの方は、デュティ50%以下では徒長が見られてきています。やっぱり100%のが一番、育ちが良さそうです。もう少し、様子を見ましょう。

DSC_0162

8月7日です。もう、ここまで育てば、一目瞭然ですね。デュティ比100%が一番良く育っています。デュティ30%、20%も育っているように見えますが徒長しています。デュティ50%では徒長はしていませんが、生長速度が遅いようです。アブラムシはずいぶん少なくなってきました。

DSC_0006

8月11日です。もはや勝負ありですね。強い光(デュティ100%)が少しの時間でもある方がいいのかもしれません。1日に2時間、4時間、6時間、デュティ100%で光をあてて、他の時間は、デュティを下げて栽培してみたらどうなるでしょうか?少なくとも、徒長は止まるのではないかと期待できます。次回の実験課題ですね。なお、デュティ10%は生長できず、生きているのがやっとの状態。補償点(光合成で得るエネルギーと呼吸で消費するエネルギーの平衡点)付近にいるのではないかと考えています。

8月14日の状態です。実験開始から、まだ1ヶ月は経っていませんが、もう結果がでたようです。 1ヶ月後に、重量を測定することにします。
[table id=4 /]

 

8月18日の状況です。

上のグラフは、フレッシュ重量を測定したものです。デュティ100%が最も重いのですが、デュティ比と比例している訳ではありません。デュティ比60%辺りから飽和傾向にあると思われます。アイティプランターの工場出荷時のデュティ比は63%に設定されています。絶妙な設定だということが分かります。もし、もっと強力な光が出せるLEDを使ったならば、デュティ比50%とデュティ比100%での栽培物の重量は同じになっていたと思われます。これより、投入エネルギーを最小にして、収量を最大にする為のLEDの光強度とデュティ比の組合せがあると考えられます。強い光を当てるだけではダメなんですね。

注) 7月から8月での実験とあって、室温が高かったために、レタスは抽苔を起こしています。

› tags: PWM / 光強度 /

Translate »