アロマティカスの光合成

2018年11月19日 - 未分類

シソ科のアロマティカスは、よい香りのする多肉系の葉っぱの植物です。挿し芽で、簡単に増やすことができます。乾燥を好み、強い直射日光を嫌う植物です。なんとなく、ベンケイソウに似ているみたいです。

学名:Plectranthus amboinicus 和名:キューバンオレガノ、スープミント 科名 / 属名:シソ科 / ケサヤバナ属

CO2、O2、VOCセンサが付いたITBOXで、アロマティカスの特性を調べてみました。

ポリ袋に、鉢植えのアロマティカスを入れて、ペルチェとセンサ部分にテープで固定しました。これで、密封できているはずです。

通常、植物は、光があたると光合成が始まり、CO2は減少し、O2が増加します。光があたらないと、植物の呼吸でO2が減少し、CO2が増加します。

ところが、アロマティラスの場合には、昼間に光を当てるとCO2もO2も減少します。VOCは上昇します。

強い光を当てると、CO2は増加しO2は減少します。弱い光を当てると、少しCO2が増加した後に、減少に転じます。

この現象は、恐らく、アロマティカスがCAM型光合成を行っている植物であり、光合成に必要なCO2は夜間に葉っぱの中に吸収していて、昼間に光が当たると、葉っぱの中のCO2を出して光合成を行い、強光下では光合成を止めて、光呼吸をしているのではないかと想像しました。光を当てると、大気中のCO2濃度よりも高い値が出るからです。

CAM型光合成とは、水の消費が少ない反応経路であるベンケイソウ型有機酸代謝であり、日中は気孔を閉じて炭酸固定をせず、夜間に炭酸固定をすることであり、多くの多肉植物に見られる現象です。

外気の1日のCO2の変動は、夜間が低く、昼間が高くなります。密封しているつもりのポリ袋内に外気が入ってきている可能性もあります。そこで、アロマティカスを取り出して、CO2やO2の変動を調べてみようかと思いましたが、部屋の扉を開いて、換気するだけで、CO2、O2、VOCの値が変化することが分かりました。

外気の侵入があるので、CO2,O2,VOCセンサとアロマティカスを入れたポリ袋を完全に密封する必要があります。

この場合、WiFiで測定値は送信できますが、電源が問題になります。乾電池動作は、電池の入れ替えが面倒です。そこで、非接触給電を試してみたいと思います。現在、非接触給電ユニットを発注しているところです。入手でき次第、実験してみます。ガスの計測は、なかなか難しいですね。

厳密な密封が困難な場合には、リファレンスセンサを用意して、外気のCO2,O2,VOCの値と、庫内のCO2,O2,VOCの値の差分を取る必要があります。この場合には、センサが倍、必要になります。何か、いい方法はないものか。

 

Translate »