何故、朝取りするのか?

2016年3月3日 - 未分類

よく、野菜は、朝取りがいいと聞きますよね。栄養の観点から言うと、十分に光合成をした夕方のほうが、栄養が沢山、できているはずです。夕方に収穫しないのは、収穫後、一晩、冷蔵庫で保管して置かなければならないこと、も理由の一つでしょう。

ここに、興味深い論文を見つけました。

高辻,金子,鶴岡,”植物の生長計測と制御”,日立評論, 1979_02_07.pdf

サラダ菜の1日の重量変化を測定しています。午前6時に点灯して、午後6時に消灯する12時間照明です。

重さ

午後6時に、消灯すると重量が増加してきます。これは、気孔が閉じて、光合成をしなくなった状態で、根からの給水分が増加しているものと思われます。つまり、水ぶくれ状態です。午前6時に点灯すると、少し重量が減っています。これは、気孔が開いて光合成が始まると同時に、植物体の水分が気孔から出て行くからだと思われます。重量自体は、光があたる前が一番、多くなっています。

野菜の販売価格は、重量で決まります。野菜の重量の源は水分です。栽培農家からしてみれば、最も水膨れしている状態の時に収穫して、出荷したいはずです。

朝取りの野菜がいいのは、農家の収益が上がるから、と考えるのが自然な気がします。もちろん、水ぶくれ状態の野菜の味は、水っぽいはずです。

 

 

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